人口減少などで国内市場が縮小する中で、国内での経営基盤を固め、海外市場開拓にも乗り出す。
民間調査会社BCNによると、2009年度の国内携帯電話販売の市場占有率(シェア)は富士通が12・5%、東芝が4・7%となっており、統合が実現すれば、シャープに次ぐ2位になる見通しだ。両社は年内にも共同出資会社を設立する方向で調整している。
富士通はNTTドコモ向けに携帯電話を製造。高齢者向けに文字を拡大している「らくらくホン」がヒットし、近年、シェアを拡大してきた。
一方、東芝はドコモとKDDI(au)、ソフトバンク向けに製造し、高機能携帯電話(スマートフォン)に力を入れているが、09年度も携帯電話事業が赤字となり、苦戦が続いていた。両社は統合で経営基盤を改善し、海外向けも強化する狙いがある。
09年度の国内出荷台数は前年度比11・7%減の約3059万台と11年ぶりの低水準に落ち込んでいる。このため、NEC、カシオ計算機、日立製作所の3社が1日、携帯電話事業を統合した「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」を発足するなど、業界での再編が相次いでいる。
(Yahoo!ニュースより引用)