2010年01月11日

ホームランバー50歳、懐かしむ大人向け発売へ

 デビュー半世紀の大ベテランがパワーアップしてバッターボックスに立つ――。と言ってもお菓子の話。

 駄菓子界のスターとして昭和の子供たちを熱狂させた日本初の当たり付きアイスクリームバー「ホームランバー」(税込み63円)が今月、発売50周年を迎え、記念に濃厚な味わいの大人向け「プレミアムホームランバー」(同105円)が発売されるのだ。

 販売元、協同乳業(本部・東京都板橋区)のフローズングループ長、中村博之(43)は「浮き沈みはありましたが、何とかここまで来ました」と感慨深げに話す。ホームグラウンドの駄菓子屋が世の中から消えゆく中、ホームランバーは今も「現役」を貫いている。

        ◇

 バーに「ホームラン」の焼き印があると、もう1本。「一塁打」のバー4本でも、もう1本。

 野球人気にあやかって、このアイデアを考えたのは、1960年の発売当時、同社のアイスクリーム課長だった森三郎(85)。同社は55年、日本初の棒付きアイスを1本10円で発売して評判になったが、ブームは長く続かなかった。

 そこに森は、巨人の長嶋茂雄がプロ2年目の59年、天覧試合で放ったサヨナラ本塁打のイメージから、「バーにホームランの焼き印を入れ、当たり付きにしよう」と社内で提案した。

 「ホームラン坊や」のパッケージと「当たり」で、前回以上の大当たり。フルスイングする長嶋の写真を使った販促ポスターも大好評で、店頭から盗まれる騒ぎまで起きた。工場は24時間フル稼働。人手が足りず、森も手伝いに駆け付けたという。

 発売当時、小学生だった庶民文化研究家の町田忍(59)は、「貧乏を経験した僕たちの世代で、もう1本もらえるのは1本分以上の感激があった。特別なものだった」と語る。

        ◇

 「飽きられないよう、絶えず話題性を持たせることが必要だった」。宣伝部員だった近藤高達(73)は言う。ライバル社も棒付きアイスを売り出す中、近藤たちは次々に新キャンペーンを繰り出した。

 力を入れたのが「満塁ホームラン」などの焼き印でもらえる景品。ゲームの「野球盤」に始まり、映画「未知との遭遇」が大ヒットした78年はUFOのおもちゃ、80年には球速を測るスピードガンと次第にエスカレートしていった。

 ところが80年代から各地の駄菓子屋が姿を消し、同業他社はスーパー向けのお徳用箱売りアイスに重点を移した。協同乳業も当たりなしの10個パックを売り出したが、埋没感は否めなかった。89年に1本30円から50円に値上げすると、お得感を失ったためか、売り上げは下降線をたどった。

        ◇

 しかし、ホームランバーは引退しなかった。2005年の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で古き良き昭和が見直されたことなどで、スーパーでも定位置を確保。駄菓子を置くコンビニも現れ、そこでもこつこつとヒットを重ねた。

 「ホームランでもう1本」の当たりも健在で、東京都武蔵村山市の駄菓子屋「ともだちや」の店主、吉川恵美(33)は「真冬でも1日10本は売れます。今の子供にも当たりが受けているみたい」と話す。

 ここ数年の販売は、年9000万本台をマーク。それでも後発の「ガリガリ君」(赤城乳業)にだいぶ水をあけられているというが、中村は「50周年の節目に、今年は1億本の大台に乗せたい」と意気込んでいる。(敬称略、大垣裕)
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ホームランバー50歳、懐かしむ大人向け発売へ

 デビュー半世紀の大ベテランがパワーアップしてバッターボックスに立つ――。と言ってもお菓子の話。

 駄菓子界のスターとして昭和の子供たちを熱狂させた日本初の当たり付きアイスクリームバー「ホームランバー」(税込み63円)が今月、発売50周年を迎え、記念に濃厚な味わいの大人向け「プレミアムホームランバー」(同105円)が発売されるのだ。

 販売元、協同乳業(本部・東京都板橋区)のフローズングループ長、中村博之(43)は「浮き沈みはありましたが、何とかここまで来ました」と感慨深げに話す。ホームグラウンドの駄菓子屋が世の中から消えゆく中、ホームランバーは今も「現役」を貫いている。

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 バーに「ホームラン」の焼き印があると、もう1本。「一塁打」のバー4本でも、もう1本。

 野球人気にあやかって、このアイデアを考えたのは、1960年の発売当時、同社のアイスクリーム課長だった森三郎(85)。同社は55年、日本初の棒付きアイスを1本10円で発売して評判になったが、ブームは長く続かなかった。

 そこに森は、巨人の長嶋茂雄がプロ2年目の59年、天覧試合で放ったサヨナラ本塁打のイメージから、「バーにホームランの焼き印を入れ、当たり付きにしよう」と社内で提案した。

 「ホームラン坊や」のパッケージと「当たり」で、前回以上の大当たり。フルスイングする長嶋の写真を使った販促ポスターも大好評で、店頭から盗まれる騒ぎまで起きた。工場は24時間フル稼働。人手が足りず、森も手伝いに駆け付けたという。

 発売当時、小学生だった庶民文化研究家の町田忍(59)は、「貧乏を経験した僕たちの世代で、もう1本もらえるのは1本分以上の感激があった。特別なものだった」と語る。

        ◇

 「飽きられないよう、絶えず話題性を持たせることが必要だった」。宣伝部員だった近藤高達(73)は言う。ライバル社も棒付きアイスを売り出す中、近藤たちは次々に新キャンペーンを繰り出した。

 力を入れたのが「満塁ホームラン」などの焼き印でもらえる景品。ゲームの「野球盤」に始まり、映画「未知との遭遇」が大ヒットした78年はUFOのおもちゃ、80年には球速を測るスピードガンと次第にエスカレートしていった。

 ところが80年代から各地の駄菓子屋が姿を消し、同業他社はスーパー向けのお徳用箱売りアイスに重点を移した。協同乳業も当たりなしの10個パックを売り出したが、埋没感は否めなかった。89年に1本30円から50円に値上げすると、お得感を失ったためか、売り上げは下降線をたどった。

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 しかし、ホームランバーは引退しなかった。2005年の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で古き良き昭和が見直されたことなどで、スーパーでも定位置を確保。駄菓子を置くコンビニも現れ、そこでもこつこつとヒットを重ねた。

 「ホームランでもう1本」の当たりも健在で、東京都武蔵村山市の駄菓子屋「ともだちや」の店主、吉川恵美(33)は「真冬でも1日10本は売れます。今の子供にも当たりが受けているみたい」と話す。

 ここ数年の販売は、年9000万本台をマーク。それでも後発の「ガリガリ君」(赤城乳業)にだいぶ水をあけられているというが、中村は「50周年の節目に、今年は1億本の大台に乗せたい」と意気込んでいる。(敬称略、大垣裕)
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国旗は背負っていても航空会社「冬の時代」

 日本航空の経営再建問題が大詰めを迎える中、欧米の航空業界も苦境にあえいでいる。

 世界不況に伴う利用客の減少に高コスト体質が加わって巨額の赤字に陥った姿は日航と同じ構図だ。国を代表する航空会社(ナショナル・フラッグ・キャリア)の「冬の時代」は当分続きそうだ。

 ◆低空飛行◆

 「我々は最悪期にある。生き残りにはコスト削減が絶対必要だ」。英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のウォルシュ最高経営責任者(CEO)は危機感をあらわにする。

 BAは2009年4〜9月期の純利益が2億1700万ポンド(約320億円)の赤字、通期でも2年連続の赤字を計上する見通しだ。

 仏オランダを代表するエールフランス―KLMは09年4〜9月期にBAを上回る5億7300万ユーロ(約760億円)の赤字を計上。機体を小さくして燃料費を24%節約したものの、売上高が2割近く落ち込み、焼け石に水の状態だ。グルジョンCEOは「10年3月期までに営業利益をゼロに戻す」と言うのが精いっぱいだ。独ルフトハンザ航空、北欧のスカンジナビア航空、BAと統合するスペインのイベリア航空と軒並み赤字が続いている。

 米国も事情は変わらない。大手6社の09年1〜9月期は、全米5位のノースウエスト航空と合併して世界最大手となったデルタ航空が唯一、売上高を伸ばしたが、純利益は全社が赤字だ。アメリカン航空のアーピー会長は「厳しい経営環境は燃料費の下落で得られた利益を吹き飛ばした」とお手上げの表情だ。

 ◆職員反乱◆

 業績悪化の主因は、世界不況のあおりで各社がドル箱としてきたビジネス客が激減して売り上げが低迷する一方、コスト削減が進まないことだ。それでも旅客増が見込めない現状で業績回復のカギを握るのは、人員や施設の削減、不採算路線の縮小といったコスト削減策しかない。

 ロシアのアエロフロートが09年1〜6月期に3割以上売上高を減らしながら、赤字転落を免れたのは営業経費を35%削った要因が大きい。米国ではアメリカン航空が施設閉鎖などで最大700人を削減、USエアウェイズが欧米路線の縮小やパイロット、地上職員約1000人を減らす計画を掲げている。

 しかし、一般企業より労働組合が強い航空会社は給与や人員カットに激しい抵抗がある。職員の「反乱」に直面しているのがBAだ。

 1000人以上の希望退職、3000人のパートタイム移行などのリストラ策に対し、客室乗務員らの労組は年末年始にかけてのストライキ実施を決定。裁判所の命令でストは見送られたが、労組は「問題は解決していない」と強気の姿勢を崩さない。

 ルフトハンザでは約4500人のパイロット労組が6%超の賃上げを求め、交渉が決裂すれば今月中にストに突入する構えだ。

 業績が悪化する主要航空会社を横目に勢いを増しているのが格安航空会社だ。

 豪カンタス航空系の格安航空会社ジェットスターとマレーシアのエア・アジアは今月6日、将来の航空機の共同調達をにらんだ業務提携を結んだ。

 04年5月に運航を開始したジェットスターは日本を含む14か国・地域の54都市に、エア・アジアは運航開始から8年で18か国・地域の69都市に路線を持つまで成長した。東南アジアの拠点空港であるシンガポール・チャンギ空港は発着便の4分の1を格安航空便が占めている。

 格安航空会社は巨額の費用がかかる機材購入が規模拡大の課題。両社は今回の提携を足がかりに路線拡大を狙っており、日航問題に揺れる日本の航空業界に先んじてアジアの需要を取り込む考えだ。(ロンドン 是枝智、ニューヨーク 小谷野太郎、シンガポール 実森出)
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シティ日本法人、トップ退任へ=銀行子会社社長が昇格−米紙

 【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は10日、関係筋の話として、米金融大手シティグループの日本法人シティグループ・ジャパン・ホールディングスのダグラス・ピーターソン会長兼社長が退任すると報じた。後任には、日本で個人向け銀行業務を手掛けるシティバンク銀行のダレン・バックリー社長兼最高経営責任者(CEO)が就く。 
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シティ日本法人、トップ退任へ=銀行子会社社長が昇格−米紙

 【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は10日、関係筋の話として、米金融大手シティグループの日本法人シティグループ・ジャパン・ホールディングスのダグラス・ピーターソン会長兼社長が退任すると報じた。後任には、日本で個人向け銀行業務を手掛けるシティバンク銀行のダレン・バックリー社長兼最高経営責任者(CEO)が就く。 
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トヨタ、小型HV車向け電池開発へ 来年の実用目指す

 トヨタ自動車が、現行の約半分程度の大きさのハイブリッド車(HV)用小型ニッケル水素電池システムの開発に乗り出したことが10日、分かった。平成23年に発売予定の小型HV(排気量1・5リットル以下)への搭載を想定しており、エコカー(環境対応車)戦略の心臓部と位置付けて、今年中の開発完了を目指す。

 新たな電池システムの開発は、トヨタと、同社とパナソニックの合弁会社「パナソニックEVエナジー」(静岡県湖西市)が共同で進めている。

 昨年5月発売されたHV「新型プリウス」のニッケル水素電池システムは、6組のセル(1セルは28個の電池で構成)と過電流を遮断するスイッチなどの関連部品で構成。新たに開発する同システムでは、セルを2、3組減らす一方、電池自体の内部構造を見直し、約半分の大きさで同等の性能を目指している。

 トヨタは昨年12月から、企業や自治体に、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)の納車を開始。PHVにはニッケル水素電池と同じ容積、重さで2倍以上の蓄電性能をもつリチウムイオン電池が採用されている。

 だが、車載用リチウムイオン電池は生産コストが高く、1台あたりの利益率が低い小型車にリチウムイオン電池を採用すると、採算が合わない。このため、同社はニッケル水素電池の高機能化に取り組むことにした。
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